第690号

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日州医事 第690号
百聞は一見に如かず-Global thinking, local action

日南市 きよひで内科クリニック 河野清秀

 「This is interesting!」「Yes」―「Are you from ?」「From Honduras」「How long flight?」「2days flight!」ここは台湾、世界内科会議のポスター会場での一こま。会場での、中南米のdoctorとの会話です。私は勤務医時代より、情報を求めて、少なくとも最低年2回の国内の学会は出席し、見聞を広めることに努め、開業してからもそれを継続してきました。近年のグローバル化の進展に刺激をされたのか、患者が世界の医学情報の質問をすることが多くなりました。私も本、雑誌、インターネット等で世界の情報を集めていますが、どうしても生の情報がほしくなり、2年前の世界内科会議SpainのGranada大会より出席しています。これは2年に1回世界の内科医が集まり、時々にあった問題を発表、講義し、語り合う大会です。私も心臓病等成人病の講義やその開催国の特有の症例を聞くと、世界の広さを感じながら、今更ながらどこでも内科医は同じなのだと共感を覚えました。

 今回も内科医の運動不足の具体的な解消法や家畜の音楽療法を人の食欲不振症への応用例等があり、興味を惹かれました。また今回は医学書籍機器展も開催されていて、中国語での医学書を見るのも楽しく、私は掘り出し物の聴診器を見つけて買いました。そして何よりの秘かな楽しみは、学会のpartyや主なoptional tourにはできるだけ参加して、世界の人々と開催地の歴史、料理、芸能、観光地を見て、聞いて、味わい、感動することです。
 今回の参加者はアジア、米大陸の人が多かったようです。何故か、近いのに今回も日本人は少なく、ましてや開業医らしき人は見当たりませんでした。残念です。次回は2年後ArgentineのBuenos Airesです。少し遠いのですがぜひ参加したいと思っています。
ちなみに4年後はAustraliaだそうです。